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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第75章 ◇第七十四話◇好きすぎて、大嫌い【恋の行方編】


逃げきれなかったー。
半ば強引にハンジさんの執務室兼自室に連れてこられた私は、結局、あのドレスを着ていた。

「もうちょっと腕を上げてくれる?」

ハンジさんが私の腕を上にあげる。
私は言われた通りに、両腕を真横に真っすぐに伸ばして、ただじーっと立っていた。

「…何測ってるんですか。」

私の胸囲をメジャーで測っているハンジさんを見下ろして訊ねた。
とても一生懸命に「ここか?これか?」と首を傾げている。
胸囲なんて、この人は測ったことないんじゃないだろうか。

「身体のサイズだよ。」
「なんで。」
「私達の友達が今度結婚するんだ。  
 それで、彼女にドレスを作ってあげたいからサイズが知りたいらしくてね。」
「彼女のサイズを測ればいいじゃないですか。
 どうして私の身体のサイズを測ってるんですか。」
「それじゃ、サプライズにならないだろ?
 前に彼女に会ったことがあるけど、身体つきが君とそっくりなんだ。」

ナナバさんはソファに座って、満足そうに眺めながら言う。
友人のサプライズに協力してあげたいことは分かった。
今までもいろいろとお世話になったハンジさんとナナバさんの為なら、身体のサイズを測らせるくらい構わない。
でもー。

「ドレスを着る必要ありました?」

私が言うと、ハンジさんの顔がズイッと私の顔の前にやってきた。
そして、真剣に、どうでもいいことを言い始める。

「気分が出るだろう!?」

ため息が漏れた。

「すごく寒いんで、早くしてくださいよ。」
「オッケー、頑張るね~。」

ウェストを測りだしたハンジさんが、面白がって自分とどれくらい違うかを調べ出した頃、扉がノックされた。
そして、返事を待たずに、まったく扉のノックの意味もなく部屋に入ってきたのはミケ分隊長だった。
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