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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第72章 ◇第七十一話◇モノマネ【恋の行方編】


クリスタの可愛らしいおねだりとリコの命令がきっかけで、グループ毎に分かれての訓練演習が、いつの間にかの独壇場になっていた。
の姿を見ようと、調査兵、駐屯兵問わずにたくさんの兵士が集まってきている。

「はーい、これがゲルガーさんの巨人討伐でしたーっ!
 こんなに叩き切るようにしてしまうと、刃がダメになってしまうので
 気を付けましょ~!!」

ほら見て~!!とは刃が欠けた超硬質スチールを持つ手を上げて、兵士達に見えるようにする。

「うるせーぞ!!!!それが俺のやり方なんだっ!!」

当然のようにゲルガーさんの文句が飛んでくる。
だが、当然のように他の精鋭兵からは、が正しいと笑い声が上がる。

「ゲルガーさんのように百発百中になるまでは、
 とにかく自分が助かるためには、刃とガスの消耗に気を付けてください!!」

他の兵士のモノマネをさせられているだけれど、なんだかんだとこれは任務の時間だということは理解しているようで、指導も交えている。
だから、さっきから様子を見にやって来ていたエルヴィンとピクシスも、楽しそうな彼らを注意しようとはしなかった。
むしろ、面白そうに野次馬に混ざっている。

「なぁーっ、ーーっ!!」
「はい、コニーくんっ!何でしょうかっ!!
 私のスリーサイズですか?!それは秘密ですっ!!」
「ちっ!ちげーよっ!!!」

顔を真っ赤にするコニーに、兵士達からドッと笑い声が上がる。
最初は、調査兵団との合同訓練に乗り気ではなかった駐屯兵達でさえも、今はとても楽しそうにの授業を受けているのだから、本当に感心する。
彼女は、自然と人を集めてしまうタイプの人間なのだろう。

「リヴァイ兵長のモノマネも出来んのか聞きたかったんだよ!!」

顔を真っ赤にしたままコニーが叫んだ。
彼から出てきた人類最強の兵士の名前に、集まった兵士達からも見てみたいとあちこちから声が上がる。

「の一番の得意分野じゃないか。見せてあげなよ。」

ナナバさんが煽ると、兵士達から歓声に近い声が上がる。
は困った顔をした後、超硬質スチールを逆手に持ち替えた。


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