• テキストサイズ

【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第60章 ◇第五十九話◇雨の日の兵士の憂鬱【恋の行方編】


誰かにすごく謝られた。
悲しそうに、泣きそうな声で、ただただ謝る言葉だけが届くから、私まで泣きそうになって、気にしなくていいよって、私は大丈夫だよって言ってあげたかったのに、声が出なくてー。
どうして、そんなに優しく私の頬に触れるんだろう。
まるで、ガラス細工にでも触れるみたいにそっと、大切そうに。
私はそんなに簡単に壊れたりしないのに、もっと乱暴に扱ったって平気なのに。
どうして、触れるか触れないかみたいな距離を保つの。
もっと強く触って。
痛いくらいにして。
そして、傷をつけてしまえばいい。
たとえば、私がどんなに傷つくことになったって、謝らなくて、いいのにー。
私は寧ろ、残った傷さえも、酷く愛おしくて、永遠に愛していくのだと思うからー。

/ 1058ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp