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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第49章 ◇第四十八話◇ポジティブシンキング【恋の行方編】


リヴァイ兵長は、私から書類を受け取ると早速確認し始めた。
気だるげにデスクの椅子に座り、書類の確認も面倒くさそうにしている。
でも、書類の文字を追いかける切れ長の瞳は忙しなく動いて、きちんと読んでくれているようだった。
リヴァイ兵長の溜めた書類を手伝ったことはあるけれど、自分の書類を提出するのは初めてで、すごくドキドキする。
身体を動かす壁外任務や訓練とは違って、私の文字や文章を読まれるのは、見えない部分を見られているようで、なんだか照れ臭いから余計にだ。

「問題ねぇ。ご苦労だったな。」

読み終えたリヴァイ兵長が、書類から顔を上げた。

「よかった、ありがとうございます。」

ホッとした後、私は頭を下げた。

「弔い式の日は、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。
 そして、私を庇ってくれてありがとうございました。
 お詫びとお礼が遅くなってすみません。」

右手にはまだ包帯が巻かれていて、とても痛々しい。
弔い式の日、クレーデル夫妻との騒ぎで、リヴァイ兵長は右手と右腕を負傷してしまった。
兵団服に隠れて見えないけれど、右腕もきっと包帯が巻かれているのだろう。
傷跡が塞がるまでもう少しかかるらしいとペトラから聞いている。

「あぁ、医療兵が大袈裟に包帯を巻きやがっただけだ。
 たいしたことねぇ。」

不愛想な言い方で庇ってくれた優しさに、余計に胸が痛くなる。
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