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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第30章 ◇第二十九話◇相応しいパートナー【調査兵団入団編】


壁外調査目前のこの日、旧調査兵団本部の会議室では上官達が集まって作戦会議が開かれていた。
緊急で新兵の参加が中止されたことを受け、各分隊の隊長らの班編成の変更等の報告も含め、会議は粛々と進められていく。
そんな中、私はただひたすら居心地の悪さを感じていた。

(どうして、私が呼ばれてしまったんだろう…。)

何の説明もなく会議室に連れてきて、自分の隣に座らせたハンジさんは、エレンの巨人化実験の報告が楽しー、忙しそうで、チラチラと送る私の視線に全く気付いてくれない。
モブリットさんも、興奮状態のハンジさんを宥めるので精一杯のようだ。
なぜここにいるのかだけでも教えてもらえれば、気持ちは落ち着くのにー。
仕方がなく、私は配られた書類を手に取った。
そこには、当然、今回の壁外調査の作戦内容がびっしりと書かれている。
作戦は2つ。
カラネス区からシガンシナ区までのルートの模索、及びそれに伴う中間拠点の設置。
そして、巨人化したエレンによる巨人捕獲作戦だ。
巨人化したエレンによる巨人捕獲作戦は、リヴァイ班が担当するのだろう。
おそらく、そこにハンジさん達の班もつきっきりになると思われる。
私はきっと、ルート模索か中間拠点の設置だろう。
ルート模索は巨人との遭遇が多くなりそうだし、中間拠点の設置は知識がないので難しそう。
まぁ、どちらになるにしろ、ハンジさんやモブリットさんと同じ班ではなさそうだ。

(あれ?)

各分隊の班編成のページで気になることを見つけた。
兵団の中で一番小規模である調査兵団ではあるが、それにしても班編成に載っている人数が少ない気がする。
それも、すべての分隊が同じように本来の人数よりも少なく記載されている。
だが、そのことについてエルヴィン団長から指摘があることもなく、隊長達が何か言及するわけでもない。

(私が考えても意味ないか。)

文字がたくさん並ぶ書類を見るのは、すぐに面倒になり、私は暇つぶしに会議に参加する面々を眺め始めた。
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