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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第25章 ◇第二十四話◇好きになった人【調査兵団入団編】


「リヴァイが来たら、お願いしてみようかな。」

ハンジさんがウキウキした様子で言った。

「来たらってどこにですか?」
「あれ?言ってなかったっけ?今日は、リヴァイも一緒に出向するんだよ。」
「え?」
「エレンの監視役のリヴァイからの報告も必要だからね、っと、噂をすればだね。
 リヴァーイっ!!」

ハンジさんが廊下の向こうに見つけたリヴァイ兵長に手を振った。
隣に立つペトラを見つけて、私の胸はまた痛みだす。
ザワザワと騒ぎだす胸が、さっきまでホッとしていた私をあざ笑ってるみたいだ。

「今度さ、新兵の訓練指導をリヴァイにお願いしたいなって思ってさ。」
「指導は他のヤツの仕事じゃねぇのか。」

乗り気なハンジさんに、リヴァイ兵長は心底迷惑そうに顔を歪める。
それでも、臆することなく誘い続けられるハンジさんの心の強さには感服する。

「ペトラ、昨日はごめんね。」
「気にしないで、それより指はもう大丈夫?」

新兵の訓練指導をいつするかの予定を勝手に立て出したハンジさんにリヴァイ兵長のことは任せて、私はペトラに昨日のことを謝罪した。
心配そうに私の指を見るペトラに、申し訳なさと共に恥ずかしさがとめどなく溢れ出る。
昨日、リヴァイ兵長に巻いてもらいた包帯がそのままの私の指はとても痛々しい。
でも、実際は、もう血すら止まっていて、何かを持つときに痛みを感じる気がする程度なのだ。
速記の邪魔にもなるだろうし、憲兵団の施設へ行く前に包帯はほどいた方がいいかもしれない。
いや、部屋を出る前にほどくべきだったのだ。
でも―。
リヴァイ兵長を見ると目が合ってしまって、驚いて目を反らしてしまった。
勝手に話を進めているハンジさんの話を聞いているかと思っていたのに、聞き流していてこちらを見ていたようだ。
いや、正しくは、ペトラを見ていたのだろう。

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