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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第21章 ◇第二十話◇誤解を解く【調査兵団入団編】


調査兵団は主に壁外が仕事場となる。
大々的な壁外調査以外にも、拠点の設置等の短時間の壁外任務も担っていて、それなりに忙しい。
だが、毎日のように壁外に出ているわけでもないので、壁内にいるときは訓練に励むか書類業務をしていることが多い。
他兵団の雑務を押し付けられることもよくある。
今日のハンジは、よくある雑務に忙しくしていた。
第57回壁外調査の班決めをしたいのだが―。
早く終わらせたい一心でペンを走らせていると、扉をノックされた。
ハンジの部屋に来る人物なんて限られている。
エルヴィンならば呼び出しがかかるから、モブリットか、リヴァイか。壁外任務を終わらせたミケかもしれない。
中に入るように促すと、扉を開けたのは意外な人物だった。

「どうしたんだい。明日からのお泊りの準備で忙しいんじゃないかい?」

緊張気味に部屋に入ってきたのはペトラだった。
兵法会議でエレン・イェーガーの管理が調査兵団に決まってから、諸々の準備等もようやくひと段落ついた。
エレン・イェーガーを新たなメンバーに迎えたリヴァイ班は、明日から旧調査兵団本部に向かうことになっている。
巨人化出来るエレンを安全に管理するためには、内門の中も含め、住人がまだ多数いるトロスト区の兵舎に部屋を用意してやるわけにはいかなかったのだ。

「今、エルド達がエレン・イェーガーに説明をしてくれています。」
「そう。それで、君は私に何か用かな?」
「あの…、のことなのですが…。」
「かい?」

歯切れ悪く出てきた異例の新兵の名前に、ハンジは首を傾げる。
は、所属するハンジの分隊以外に、リヴァイ班との関わりもある。むしろ、今は訓練や壁外演習はリヴァイ班と行っているから、彼らとの付き合いの方が深いくらいだ。
だが、だからといって、自分達が留守にする間よろしく、なんて言いに来るとも思えない。

「午前中、一緒にいらっしゃいましたよね?」
「え?あ~、いたよ。お使いを頼んでいてね。
 を使いに出すと、店主が機嫌が良くなるんだ。
 値引きやオマケをしてくれるから助かるんだよね~。」

ハンジは、午前中の光景を思い浮かべた。
リヴァイ班は旧調査兵団本部への移動の準備で忙しく、ナナバとゲルガーは壁外任務の予定があった。
だから、にはお使いを頼んだのだ。
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