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【IdentityV】ゲーマーでオタクで何が悪い【第五人格】

第4章 何故こうなった。



サバイバーの塔へ戻ってきて、エミリーさんがまだ起きていたので顔を見せると帰りが遅かったのを心配してくれていたようで申し訳ない気持ちになった。

その後そのまま自室に戻り、着流しに着替えて、寝た。ベットは固く、寝ずらいはずなのに悔しいほど爆睡してしまった。疲れが溜まっていたと見られる。


朝起きて早めに朝食の準備をして待っていると皆に驚かれたが、今後料理担当は俺がやるっと名乗り出てしまった以上これから頑張ってやるしかない。え?いつ名乗り出たかって?いまさっき。

そして朝食が終わると、気味の悪い振り子時計の音と共に今日の五試合分の人選が発表される。

タブハンは月一度、ブラックジャックは自由で、人数が揃えばいつでも出来るらしい。
定期五試合分の人選は、基本ハンターの要望を組むことが多く、そのため無茶振りな人選になることもあるらしい。まぁゲームと違い、同じキャラクターが二人以上居るなんてことは無いので安心だが。


そしてその五試合分の人選を見て、俺は気絶するかと思った。いやマジで。


どうしてこうなった。

全ての試合に俺の名前が入っており、ハンターはそれぞれ、写真家、リッパー、魔トカゲ、白黒無常、芸者となっていた。

「…………」

エマ「わぁっ!一試合目、悠斗と一緒なの!よろしくお願いしますなの!!」
ぴょんぴょん跳ねるエマちゃん可愛いなー。

……って現実逃避してる場合じゃない。これはやばい。
何がやばいかって一番ヤバイのがチェイス要員なのに体力が持たない。

これも昨日わかったことだけど、暗号解読は恐らく傭兵並み。出来ない事は無いがくそ遅い。

それを踏まえた上で五試合走りっぱは正直キツい。いやキツいで済んだらいい、最悪足を引っ張る。

ほんと、何故こうなった。

エマちゃんやトレイシーちゃんは無邪気にはしゃいでいるが、それ以外の人達からの視線は哀れみでしか無かった。

許すまじ人選。とりあえず故意的と思われるリッパーとジョセフはチェイス不可避。あとはコソコソ隠れて、救助に専念しよう。走るのも最小限で。


頭をフル回転させなければならない、俺の地獄とも言える一日が幕を開けた。
とりあえずハンター二人は一発殴る。
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