第3章 Tragedy ー悲劇ー
「お、おい!あれを見ろ!!」
一人の男性が驚いた顔をして、壁のある方を指差した。その指差した方向にそこにいた皆は一斉に見る
「な、何あれ……」
「う、嘘でしょ?!」
皆がザワザワ騒ぎ出す。何事かと私もゆっくり指差された方を見る
そこには、にわかに信じがたい光景があった
「な、なんで……」
そう、巨人が壁から顔を覗かせていたからだ
「あ……あの壁は……ご、50メートル……だぞ……」
と、誰かがそう言ったのは、もう、私の耳には届かない。
顔を覗かせた巨人は、モクモクと煙を出しながら
そのまま
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!
壁を破壊した……。