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弱ペダ短編集

第9章 私だけのサンタクロース(東堂尽八)


しばらく眠っていただろうか。
窓からは明るい日差しが降り注いでいる。
目を開ければ目の前には綺麗に整った尽八の顔。
こんな幸せなことがあるだろうか。
私はそっと尽八の顔に手を伸ばし顔にかかっている前髪をそっと耳にかける。
いつもカチューシャをしている彼のこんな姿を見られているのはきっと自分だけなのだろうと思うと最高に嬉しく思う。

「あ、そうだ」

私は尽八に用意していたクリスマスプレゼントのことを思い出し身体を起こし服を着てその場を離れた。
そしてプレゼントを持って戻ると尽八は起きたようで眠そうに目をこすりながらぼーっとしている。

「おはよう、尽八。メリークリスマス」

そう言いながら私は尽八に新しいカチューシャをつけそっとキスをする。

「んなっ!?」

驚く尽八を見て思わず笑みがこぼれる。
尽八はそんな私を見て一瞬不思議そうな顔をしたがすぐに笑顔になる。
私たちは顔を見合わせ2人で笑い合う。

「最高のクリスマスプレゼントをありがとう、尽八」
「こちらこそ感謝するよ、ありがとう茉璃」

来年も再来年もその先もずっと一緒にクリスマスを過ごそう。
そう約束して私たちはもう一度笑い合いキスをするのだった。
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