第9章 キャプテン・カラ松
「レグルス海賊団訓示!
ひとつ!我々は平民を守るべし!
ひとつ!我々は仲間を守るべし!
ひとつ!我々は兄弟に優しくあるべし!
ひとつ!何事も決して諦めるべからず!
ひとつ!働かざる者食うべからず!
ひとつ!満月の夜は宴をすべし!」
「いいかい、みんな!船長の言うことは、絶対だ!あたしは船長をサポートするよ」
「ああ、よろしく頼む。それと、俺の子を産んで欲しい」
目を丸くして、顔を真っ赤にする○○を優しく抱きしめる。
「夫婦になってくれ。松野家の次男に生まれしこのカラ松、一生かけてお前を守ると誓う」
「あたしもカラ松を守るよ。守られるだけなんて、まっぴらごめんだからね」
「俺の背中を、お前に預けるぜ」
「あたしの背中を、あんたに預けるよ」
「船長、今日は宴ですね!」
オソワズがカラ松に、敬語で言った。
「ああ、その通りだ」
「じゃあ、ごちそう作るわね」
松代が腕捲りした。
「あたしも手伝います」
「だーめ。あんたたちは、主役なんだから」
「俺たちが手伝います!」
オソワズやジュウシアム、トドクスが手を挙げる。
「あらあら。息子が2倍になったわね。パイレーツたち、しっかり手伝いなさい!!」
「「アイアイサー!!」」
「俺も手伝おう」
「「主役は引っ込んでて!!」」
「僕はチョロカンに、操舵の仕方を教わるよ」
「じゃあチョロ松。舵を持って」
「うん」
「波と雲をよく見て、どうなったら海が荒れるか、天気が崩れるか、判断するんだ」
やがて夜になり、宴が始まった。
「キャプテン・カラ松と副船長の結婚、そして新しい仲間たちに、乾杯!!」
「かんぱーーーい!!」
オソワズたちがレグルス海賊団の歌を歌う。
俺たち海賊 ヨーホー ヨーホー
獅子の心臓 小さな王
その名はレグルス ヨーホー ヨーホー
己の心に獅子を掲げろ
一等星の輝きを 心に灯せ ヨーホー
俺たち海賊 ヨーホー ヨーホー
六つ子の結束 強い絆
その名はレグルス ヨーホー ヨーホー
己の心を強く持て
心に灯した輝きを 見失うな ヨーホー
「カラ松。誓いの口付けを!」
おそ松に促され、カラ松と○○は口付けた。
「ヒューーーーーー!!」