第1章 離れる、なんて。 an.ver
「ふふ。かず、腰動いてるよ?」
「んっ、だって…足りないっ…」
「かずがちょっとって言ったんだよ?」
あーほんとに。
意地悪く笑う顔ほんっとむかつく。
もう今まで何回やったかなぁこのやりとり。
俺が何回やっても恥ずかしがるの分かってて。
素直に言えないの分かってて。
いっつも焦らすんだ。
もう何度となく体を重ねて
俺のいい所なんて知り尽くしてるはずなのに。
わざとそこを外して俺の体をもてあそぶ。
ほんっと悪趣味。
いじわる。
でも、一番意地悪いのは。
こうやって俺を焦らし続けると
結局最後には我慢できなくなるのも分かってるってこと。
「ん…あいばさんっ…ぁ、も、イきたいっ…」
もー無理。
我慢できないよ、相葉さん。
俺はもう、
あなたがくれるもっと強くて優しい刺激を、
知ってしまっているんだから。