第68章 あなたと過ごす時間
インターハイが幕を閉じ、部活はわずか5日間の夏休みに入った。
彼がいるのはいつも決まって学校の図書館。
静寂の中でページをめくる音だけが響くその場所に、裕介さんは一日中こもって勉強をしている。
9月、新学期が始まる頃、イギリスの大学へと進学するため。
限られた時間の中で、前倒しで単位を取らなければならないのだ。
だから私も気づけば自然と足が図書館へと向かっていた。
理由なんて多分一つしかない。
少しでも裕介さんのそばに居たかった。
同じ空気を吸い、同じ光の中で時間を過ごせたら、それだけで十分だった。