第47章 とある部活の日
個人練習が終わり数日がたったある日。
私はいつも通り裏門坂から帰ってきたみんなにドリンクやタオルを手渡す。
「こんなベッピンな先輩にドリンク補給をしてもらえるなんてワイは幸せもんや!」
大きな声でこんなことを言ってくれる鳴子くんを純太はなんだか面白がっているような顔をして見ている。
そんな純太を少し睨みつけながら私は鳴子くんの方に向き直りお礼を伝える。
『お世辞でも嬉しいよ。ありがとう』
「いやいや、お世辞なんかじゃないですよ!こんな綺麗なんやったら男が放っておかないんやないですか?あ、ちなみに彼氏おります?おらんのやったら…」
鳴子くんがここまで言いかけると先ほどまで面白がってニヤついていた純太の顔が急に焦ったような顔になる。
なぜそんな顔をしているのかわからずキョトンとしていると私の頭にポンと大きな掌が置かれた。
「こいつは俺のショ。手出したら死刑な」
突然登場した裕介さんにその場にいた1年生たちが固まる。
「えぇぇ!?茉璃さん、巻島先輩と付きおうとるんですか!?」
「そういうことショ」
『う、うん』
信じられないというような顔をしている1年生たちをよそに裕介さんは満足げな表情を浮かべる。
そしてヒラヒラと手を振りまたロードに跨り正門から出て行ってしまったのだった。