第39章 私の気持ち
送迎会後。
私は裕介さんを裏門坂に呼び出した。
最初に出会ったあの場所だ。
私は一度深く深呼吸をしてからまっすぐに裕介さんを見ながら話し始める。
『裕介さん、私は裕介さんのことが大好きです。だからこそ何も教えてくれなかったこと、ちょっと寂しかったです。でもこの1週間ずっと考えててさっきやっとわかりました。私、不器用だけどいつも助けてくれる優しい裕介さんのことが大好きです。それから自分を貫いてる完全自己流なあなたを死ぬほど尊敬してるんです。だから私は裕介さんの足枷にはなりたくない。付き合っていることで裕介さんがしたいことができなくなるなら潔く身を引きます。でも、待っていていいなら、待たせてください。私は例え何年離れ離れになったとしてもあなたの彼女でいたい。』
私がそこまで言うと裕介さんは力が抜けてしまったのかその場にヘタリと座り込んでしまった。
『ゆ、裕介さん?』
「いや、てっきり別れを切り出されるかと思ってたショ」
そう行っている裕介さんは心底安心したような、でもすこし申し訳なさそうななんとも言えない表情をしている。
「マジで俺にはもったいねェ彼女ショ。…いいのか?待たせちまっても。イギリスだいぶ遠い上にどのくらい待たせちまうのかもわかんねェんだぜ?」
『裕介さんが許してくれるならいくらでも待ちます。』
「クハッ!そんなもんいいに決まってるショ!」
裕介さんは私を勢いよく抱きしめると私の耳元で囁いた。
「茉璃、愛してるショ」
『私もです。裕介さん』