第3章 見える物見えない物
「いいよ。そのゴーグルに頼りそうだから」
「そうダスか」
「博士も、ありがとう」
「力になれなくて、すまんダス」
「ううん。いいんだよ」
カラ松と○○が研究所から去った後、デカパンはどこかに電話した。
「もしもし、わしダス。あんたに聞きたいことがあるダス」
一方カラ松と○○は、手をつないで歩いていた。
「本当にありがとうね」
「いや、○○が普通に見えるようになればと思ったんだがな。残念だ」
「少しでも見えたよ。それで充分」
「そうか」
○○は満面の笑みでカラ松に応える。
カラ松は○○の手を引いて、近くの壁に手をついた。
「お前はどこまで、俺の心をかき乱す?お前の美しい目が、俺の心を鷲掴みにして、離さない。とんだギルトレディーだぜ」
指で顎をあげ、口付けた。
「カラ松…」
「俺の女になれよ」
「あたしは人間じゃないよ」
「それがどうした?種族なんか、関係ない。必要なのは、ラブだ」
「でも、いつあんたを傷つけるか、分からないよ?!」
「うるさい唇だな。塞ぐぜ?」
もう一度口付ける。今度はもっと深く、ゆっくりと溶かすように。
「ん……、ふ………っ」
「俺はお前を守る。誓うぜ」
「あたしも、あんたを守るよ」
「なら俺の背中は、お前に預けよう。ラブユー」
○○はカラ松の首にしがみついた。
「あんたの女に、して……」
「ふ…っ。もっと人目につかない場所がいいな」
カラ松は○○を横抱きにして、歓楽街へと消えて行った。
一方おそ松たちは、無事に見回りを済ませて森の前にいた。
「もー!○○は何やってんだよ!」
「カラ松の携帯にかけてみれば?」
「そうだな!」
ピッ、ピッ
その時カラ松は、○○とラブホテルにいた。
「さあ、めくるめく官能の世界へ!」
プルルル プルルル
「ぁあ?!誰だ、こんな時に!」
ピッ
「ぁあ?!」
『ごるぁ、クソ松!!○○と、さっさと帰ってこいやぁあ!!』
「は、はぃいい!!」
ピッ
ガックリと頭を垂れるカラ松。
「はぁーーー。続きは、今度だな」
「あはは。仕方ないね。あんたたちも通れるように、しとかないとね」
「そうしてくれ…。ああ…、俺のメイクラブが………」