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【鬼滅の刃】ウタカタノ花

第11章 二つの刃<壱>


下弦の三日月が輝く夜。
最終選別が行われる場所というのは、『藤襲山』。そこは名前の通り、藤の花が一年中狂い咲く不思議な山である。
実際に二人が山にたどり着いたときには、その名にふさわしく一面が紫色で染まっていた。
その光景は美しいはずなのに、あまりにも美しすぎて逆に恐ろしい。と、汐は感じていた。

階段を上り山の中腹にたどり着くと、すでに参加者と思われる者たちが集まっていた。

参加者たちの年齢性別はみなバラバラで、不思議な笑みを浮かべた少女、両頬を腫らした黄色い髪の少年、目つきの鋭い特徴的な髪形の少年など個性的な面々が目立った。

皆、それぞれの意思と覚悟を眼に宿しており、汐の体は小さく震えた。

けれど

(あたしたちだって生半可な覚悟でここに来たわけじゃない。必ず勝って生き残る。そして、必ず悲願を果たす!)
汐の心の中で決意の炎が燃える。そして額の赤い鉢巻を強く締めなおした。

「皆様、今宵は最終選別にお集まりくださってありがとうございます」

声がしたほうへ顔を向けると、二人の幼い少女がゆったりとした動きでお辞儀をしていた。
一人は黒髪でもう一人は銀髪の、同じ藤の花の髪飾りをつけた顔立ちがよく似た少女たちだ。

「この藤襲山には鬼殺の剣士様達が生け捕りにしてきた鬼が閉じ込めてあり、外に出ることは出来ません」
「山の麓から中腹にかけて鬼共の嫌う藤の花が一年中、狂い咲いているからでございます」
「しかしこの先から藤の花は咲いておりませんから、鬼共がおります」
「【この中で七日間生き抜く】。それが最終選別の合格の条件でございます」

「「では、いってらっしゃいませ」」

その声を合図に、汐と炭治郎はその一歩を踏み出した・・・
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