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日常―私たちの普通じゃない少しおかしな思い出話―

第4章 六月 陶芸


 さすがに粘土が固まってしまう、ということで今日までになった陶芸の日。もっとやりたい。だって雑談できるし。楽しいじゃん?


 今日もこねて崩しての繰り返し。りいちゃんは形、決まったらしい。ハート形だって。フフッ。なんからしいわ。如月は…。フツーな奴。無難。…あ、ゴメン。


 みんなが形を決めていく中、なんとなーくこねて崩す作業を続けている私。その合間に、ふと外を見る。…あっ!
「決めたっ!」










二週間後。
 今日は釉がけ、という作業をするらしい。前に作った粘土の入れ物。あれを一回素焼きしてから釉薬、という液体をかけてもう一度焼く。そんな工程の中の今日は釉薬をかける作業らしい。


 ダンスが得意な三年男子の先輩。なんか粘土で立体のスマイリー的な奴、皿と一緒に作ってた。そして、こう名付けた。
「この薬、釉薬っていうからこいつ(スマイリー的な奴)はゆうやくんだ」
 …ネーミングセンスあんのかないのか分かんねぇ。
 
 釉薬がけは思ったより難しい。ほら、先輩もりいちゃんも如月も。みーんな苦戦している。もちろん、私も。
 いやちょっと、ゆうやくんもなんか皿の中に入っちゃってるし。ってか顔見えなくなってるし。
「温泉入ってるみたい」
 いや、そうなんだけどさ先輩。救出してあげなよ!




 こうして、陶芸in学校は終わった。後日、私が作った入れ物に対してきた一言は「餃子」。いや三日月のつもりだったんだけど。まあ面白いからいいんだけど。
 そしてゆうやくんは顔の半分が埋められた状態で見つかったとさ。おしまい★



(いや、この章が終わるだけだからね!?この話はまだまだ続いていくよ!?by駄作者)
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