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【R18】割れたリンゴ【FAIRYTAIL】

第4章 Cry in the cathedral


酷い扱いを受けたノエルが怒りに身体を震わせながら反抗しようとするのをマカロフが手で制した。

「まだグレイがいる。ナツと同じくらい強いんだ。雷神衆になんて負けるもんか!!」
「俺と同じだぁ!!あいつが!?」

グレイなんかに期待してるのかと嘲るラクサスを見くびるなとマカロフが声を上げる。固唾を飲んで術式を見守っていればグレイがビックスローに倒された結果が記された。

「もう止めて!!仲間同士で争っても何にもならないじゃない…」
「…ならお前が止めればいい。この間みたく、外に出て、俺を止めに来ればいい」

悲痛な面持ちで声を絞り出すノエルと同じ顔でラクサスは出来るんだろと言葉を吐き捨てた。重い沈黙が流れ、しばらく術式を眺めていたマカロフが口を開く。

「もうよい。降参だ」

そう告げたマカロフをそれじゃ足りないとラクサスが一蹴する。

「どうしてもってんなら、フェアリーテイルのマスターの座を俺に渡してからにしてもらおう」
「貴様ぁ…。初めからそれが狙いか」
「……」

庇うように前に立つマカロフの姿を見て、ノエルは苦しく、ただ余計な事を言わないように黙っていることしか出来なかった。

ラクサスの思念体が消えれば、さっきの言葉にマカロフはラクサスをマスターには出来ないと唸る。他に誰かラクサス達を倒せるものがいないかと3人プラス1匹で思案していればバーの方からガシャガシャと音がし、中からガジルが出てくる。

「ガジル!!そこにいたのかよ」
「…もしや、行ってくれるのか?」
「あの野郎には借りがあるからな。ま、任せな」

ガジルがやる気満々で外に出ていこうとするがナツと同じように何故か術式で弾かれた。2人が言い争っているうちにも時間が過ぎ、メンバーが減っていき遂にはナツとガジルか2人と術式に書かれる。

もう手がないのかと打ちひしがれるマカロフ達を他所に、残念そうにナツがエルザを復活させるかとボヤいた。その発言に驚いたマカロフ達を置いて、燃やして石化を解こうとするナツを止めに入ればエルザの石像にヒビが入る。

「しまった!?割れた!!のりだ、のりだ!!ハッピー、のりだ!!」
「あいさー!!」
「馬鹿野郎!!火でくっつくか!?俺の鉄をおめぇの炎で溶かして溶接するんだ」
「ここはパテで補修するべきよ!!その方が見た目もそれっぽいし」
「貴様らぁ!!」
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