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人類最強が見つけたクソガキ【進撃の巨人/リヴァイ】

第2章 訓練



やった!やったー!!

訓練中兵長に呼び止められたときはもうコレ死んだなと短かった人生を振り返る程だったが、なんとなんと何故だかイマイチ分からないけど人類最強の兵士長に個別に訓練を見てもらえるなんて!


絶対に厳しいしそれこそ死を覚悟するレベルかもしれないけれど少しでも良い、兵長のスピードや的確さを身に付けたい。


私が壁外で生き残り、巨人を殲滅するため。
もう、大事な人を見捨てて逃げることがないように……





私は午後の訓練が全て終わると何時もの様に厩舎で愛馬サニーの世話をした。
最後のブラッシングまで済ませるとサニーは頭を下げ私の頬から頭までを撫でる様にくすぐって見せる。これはサニーと仲良くなってから恒例となったコミュニケーションのひとつ。
もともと動物は大好きだがサニーは訓練兵団に入って間もない頃、不器用な私の自主訓練に延々と付き合ってくれた。いつでも一生懸命私の気持ちを理解してくれようとしている優しい瞳が大好きで、私は普段は気恥ずかしくて中々見せられない素の部分もサニーには素直に出せていた。


「ふふ、ありがとサニー。今日もこれからちょっと行ってくるね、今日は特別に兵長が見てくださるんだって。私がんばるからね。」

サニーは何時もの優しい眼で私の顔を見たあと早く行けと言わんばかりに鼻先で背中を押された。
確かに兵長を待たせるなんてとんでもない話だ。
そもそも午後の訓練の後兵長は教官への引き継ぎ等が終わればやることはなく暇な筈だ。
もしかしなくても既に森で待たせているのでは?


これはやばい。
私はサニーへ別れを告げ急いで森へ向かおうとブラシなどを慌てて片付ける。



「おい」
「うひゃぁぁ!」

突然背後から声をかけられ思わず声が裏返ってしまった。
これは振り返らなくても分かる…兵士長さまだ。
私は慌てて振り返り敬礼する。

「お待たせしてしまい申し訳ありません!」
「あ?馬の世話だろ?別にいい。それより馬に問題がねぇなら森までソイツを連れてこい。」

てっきり遅いと怒られるのかと思ったが違った。
眉間にシワは寄っているが怒っているわけではないようで、むしろ立体機動だけでなく馬上訓練も見てもらえると言うことだろう。
確かに壁外では馬なしの行動は考えられないのだからより実践的ではある。
何より私自身サニーが一緒にいてくれた方がかなり心強い。
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