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人類最強が見つけたクソガキ【進撃の巨人/リヴァイ】

第1章 特別講師とは?



確かに教官が聞いたら一発で懲罰房行きのふざけた考えだ。
現に俺も一発蹴りでも入れてやろうかと思った。だが、どこにでもいる様なこのブラウンの瞳に妙な力強さを感じる。
これは壁外で覚悟を決めた奴らから感じるソレと同じ強さだ。


ただの死にたがりはこんなツラはできねぇし、自主訓練を重ねて実力をつける必要もない筈だ。
コイツが調査兵団を希望するのは他人の為だけじゃねぇ。


「それでお前は巨人のエサか?」

そうは見えねぇがコイツの目的を聞き出す為にあえて尋ねる。



「いえ、自分は……
巨人を殺します。シガンシナ含め壁外からも全て。」

だから調査兵団に入る。どうせ調査兵団に入るなら訓練兵団の順位なんてどうでもいい。
強い意志を感じさせる瞳からは殺気すら伺えた。

我ながら理解できねぇんだが、巨人を殺す話だってのに何故か俺はコイツの声がやけに響き、放つ殺気すら心地よく感じる。


単純に言えばコイツは中々悪くねぇ。
壁外で〝死なない〟覚悟ができているツラをしている。
まさかエルヴィンに推薦できるガキが見つかるとはな。まぁ推薦なんてしなくてもコイツは調査兵団にくるらしいが。



ただそうなると気になるのはコイツの実力だ。
いくら意志が強くても覚悟を決めていても死ぬときゃ死ぬ。

どうせコイツは周りの人間がいる訓練中は実力を出さねぇ。

チッ面倒くせぇな。


「おいアーニャ、今日も自主訓練はするんだな?」
「へ!?」

急にファーストネームで呼ばれたアーニャは先程までの殺気はどこへやったのかきょとんとしている。
オイオイオイお前本当は以外と目でけぇな。今までの目付きはわざとキツくしてやがったのか?
そのぐりっぐりのでかい目にその身長じゃいくら髪が短くても完全に〝女〟じゃねーか。


「聞いてるか?」
「あ!はい!今日も立体機動の自主訓練を行うつもりです!」

いつまでもアホなツラをしているアーニャに再度声をかければ慌てた様に敬礼を改めてから答える。
もう目付きは〝男〟に見えるような鋭いソレに変わっていた。うまく化けるモンだな。

「俺がその自主訓練付き合ってやる。お前の実力が巨人を皆殺しにできるレベルか見てやるよ。」

俺との訓練に多少怯むかと思ったがやっぱりコイツは悪くねぇ。笑ってやがる。

「ありがとうございます!!よろしくお願いします!」
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