人類最強が見つけたクソガキ【進撃の巨人/リヴァイ】
第4章 再会
「大丈夫、考え込んでなんていないよ。
でもせっかくだから紅茶はもらおうかな?」
リリアは紅茶を淹れるのがとてもうまい。
はじめてリリアの淹れた紅茶を飲んだときびっくりしたのをよく覚えている。
お医者様であるお父さんの診療室へ差し入れがしたくてお母さんに教えてもらったんだと少し照れ臭そうに話してくれた。
とても香りの良い紅茶を一口飲んで今日も最高だとリリアに笑って見せたけど、リリアはどこか不満げな顔をしている。
「アーニャ、あなた気付いてないの?」
「は?」
「最近のアーニャ、嘘ついてるってすぐ分かるのよ。他の子は分からないかもしれないけど、少なくとも私とキースにはバレバレ!」
「嘘?嘘なんて…ィタタタ!」
ついていないと言う前にリリアに鼻をつままれた!
殴られたときも思ったけどリリアは結構容赦がない。
「アーニャの悪いところは自覚がないところね!私やキースに対してじゃなくて自分自身の気持ちに嘘や誤魔化しがあるはずよ!」
「えぇぇぇ??」
自分自身の気持ちに嘘?誤魔化し?
いやいや嘘なんてついてない、リリアの紅茶は今日も最高の味だった。
「言っとくけど、紅茶の話じゃないわよ?」
「え!?エスパー!?」
「馬鹿なこと言ってないで、移動しましょ?応接室で話し込む訳にはいかないもの。」
リリアに考えていることをズバリと言い当てられて驚いていたらちょっと残念そうな顔をされてしまった。
でも確かに何時までも応接室にいるわけにはいかない、まだポットに残っている紅茶は勿体ないけれど今カップに入ってる分だけ飲みきって移動することにした。
カップやポットを片付けてから宿舎に戻るのかと思ったがそこではふたりで話が出来ないと怒られた。
やっぱり話さないとダメなのか。
どこか良い場所は…と考えて今日はまだサニーにブラッシング等のケアを行っていないことを思い出した。
今日は皆疲れていて厩舎にくる者もほとんどいないはず…。
「リリア、厩舎はどう?サニーにブラッシングしてあげたいんだ。」
「良いわ、じゃぁ内緒よ?」
いたずらっ子みたいな顔でリリアが角砂糖をひとつくれた。
馬は以外と甘いものが大好きで角砂糖は大好物。
リリアが乗っている馬、メリーにもひとつ角砂糖を持って2頭の反応が楽しみだと笑いながら厩舎へ向かう。