• テキストサイズ

人類最強が見つけたクソガキ【進撃の巨人/リヴァイ】

第1章 特別講師とは?


「ねぇ聞いた?今日の特別講師の話!」
「え?何の事!?………キャー!! 」
「嘘でしょ!?どうしよう!」

午前の訓練を終えて食堂へ向かう途中、少し後ろを歩いていた数人の女子が何やら盛り上がっている。

特別講師…確か調査兵団から誰か招いて立体機動の訓練があったはずだ。

「うるせぇな~調査兵団から来るヤツの訓練なんて死ぬほどキツイだけじゃねーか、なぁアーニャ?」
「まぁ確かにキツそうだなぁ、でもみんな講師が誰かわかった途端にあんなに嬉しそうにしてさ、可愛いよな。」

隣を歩いていたキースにニカリと笑えば少し慌てたように可愛くねぇよ!と返された。
いやいやお前うしろ見すぎだよ。






キースは訓練兵団に入ってから早い段階で友達になった。
あれは入団手続きの書類を提出し、宿舎へ荷物を運び入れる時だったと思う。




荷物を抱えていた為に足下の段差に気づかなかったのだろう、私の目の前を歩いていた女子が突然転びそうになったのだ。
咄嗟に私は手を伸ばし彼女を支え、怪我がないか声をかけた。
幸い彼女に怪我はなく、訓練前に怪我をせずよかったな、なんて話をした気がする。
少し顔を赤らめて小さな声で「ありがとう」と彼女が言ったとほぼ同時。

「おいおい、チビ。これから兵士になる女引っかけてねーで町でナンパでもしてこいよ」

この頭の悪そうな絡み方をしてきたのがキースだ。

「お前こそ兵士より町のチンピラの方が向いてるんじゃないか?」
「あぁ?」

額に青筋をたてたキースから繰り出される蹴りは右肩にひっ掛けていたリュックをクッションにして受け止め、そのまま懐に飛び込みキースのシャツを掴んで背負い込むように投げ技を決める…ただし頭を地面に叩きつけてしまえば失神しかねないのでそこは気を遣ってやった。

「初日から懲罰房行きはごめんなんだ。続きは対人訓練でやろう。」

自分よりかなり小柄な私に投げ飛ばされた事に唖然としているキースに背を向けて、落ちたリュックを拾い宿舎へ向かう。

同じ部屋になるのはどんな子達だろうと思いながら歩いていると突然キースから焦った様に呼び止められる。

「おいチビ!てめぇそっちは女子棟だぞ!!」

振り向けばキースの近くにいた他の男子も驚いたような顔でこちらを見ている。

/ 50ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp