第3章 初めて知った恋心？いえ！憧れです！

「アーニャ！私そんな話し方するアーニャは嫌いよ！」
「うっ……ごめん。」


嘘だけど。どんな口調だって、どんなに男らしく見えたってアーニャの事は大好きだけど。



初対面の時は小柄だけど最高に格好よくて、それこそ恋に落ちたかと思った、そのあとすぐに女の子だと分かって、あぁ、やっぱり格好いい人！ってわくわくしたのを覚えてる。


ハスキーでよく通るアーニャの声でリリア！って呼ばれたらどんなに遠くにいたって聞こえるのよ。
これは嘘じゃないわ。

訓練兵に入ってすぐ仲良くなって、少しずつアーニャの事を知ると実は可愛いもの好きだし、暗いところやオバケが怖いというし、なんなら甘いものだって普通に食べる。
なのに仲の良い人間以外の前では未だに男の子みたい。

それをかっこいい！ってチヤホヤしている子もいるけど…
私はアーニャがどうして男として生活してきたのか、それがどんな生活だったのかを聞いてからこれからは女としての生き方を楽しんで欲しいと思ってる。

こんな世の中で、しかも調査兵団を目指しているなら尚の事。


だからお節介だと思いつつ完全に「俺」だった一人称も「私」にするように言ったし、言動についても口うるさい位注意している。まぁ訓練中は注意しようがないけど。

干渉しすぎかな、うっとおしいかなって悩んだことも実はあるのよ、でもアーニャったら自分が何か私に嫌われるような事をしたのかって泣きそうになりながら謝りにくるんだもの！


勿論、馬鹿ね、大好きよ！って伝えたわ。



そんなふうに優しくて、格好よくて、可愛いアーニャだからこそ、恋愛だってしてほしいの。
無理矢理させるものでは無いから見守るしかないと思ってはいたけど今日のリヴァイ兵長とアーニャを見たらいてもたってもいられなかった。

是非とも女の子としてキュンとした瞬間の恋ばなに花を咲かせたかったのにまさか爆発とはね…。
まぁ刺激的な出会い？的な？はぁ。

アレは完全にときめいてる顔だったけどなぁ、アーニャは驚いただけなんて言ってるし、兵長の事も恋愛感情はなくて尊敬と憧れだと言ってる。

①照れ隠し
②初めての感情に蓋をして見ないようにしている
③本当になーんにも気付いていない


私的には①か②であってほしいけれど残念ながら③が濃厚ね。