第40章 安眠薬【ロー】
「その人は、優しかった?」
ロー
「最初は手荒かったが…優しい人だった」
「そっか
なら、貴方はその人に感謝してる?」
ロー
「愚問だ
当たり前だ、してるに決まってる」
「どれくらい?」
ロー
「…………」
「感謝はいいことだから、大きさは関係無いけれどね
それを無駄にするのは良くないし、それはそれで問題だけど、君は敵討ちなのかな、復讐なのかな、に、命と人生をかけすぎている
のめり込めば込むほど君は自分自身がわからなくなる
まず、寝れるようにしないとね」
ロー
「どうしたらいい」
「あら、わかってるくせに」
ロー
「いいや、お前を貰う手立てしか思い付かねぇ」
「え?」
ロー
「間抜け面
言ってなかったか
お前と出会ってから、そして話した日は特に、夢も見ず短くだが深く眠れる」
「そっか」
ロー
「来い」
「横暴は嫌われるよ」
ロー
「受け入れてくれる」
「ごもっとも」