第40章 安眠薬【ロー】
あくまで彼にとっては敵討ち
コラソンという人のお陰で自分は生きている
その人を殺したのがコラソンの実の兄であるドフラミンゴ
ドフラミンゴは許せないそうだ
話している間の憎悪が酷く荒んで別の何かにすらなっている
「倒すんでしょ?」
ロー
「あァ、当たり前だ…あいつのすべて、めちゃくちゃにしてやりてぇ」
勿論、と細かい詳細まで話されるが
それは確かに命懸けでしかなくて、気の毒だった
どれほどまで世界は人を苦しめる
憎悪が人を殺し
悪意が人をなぶって
好意が人を愛でる
常識が人を支配して
全てが矛盾している
そんな世界、壊したくなっても当たり前だ
あァ、ローには言わないけどメンタルケアっていうのかな
いっていいのかな、は
ドフラミンゴにもしている
しかし医者は、精神科医は、それを他者には話さない
二人とも、似た者同士だ