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【R18】初恋を君に

第5章 幸せな時間


時刻は20時前。
今から電車に乗ったとしたら22時頃になるな。

「じゃあ、そろそろ僕達帰るよ。」

「え、もう?」

柊も僕の言葉に合わせ立ち上がる。

「明日予定があって。」

「俺も予定ある。」

「泊まっていけばいいのに。じゃあな、2人とも気をつけろよ。」

あっという間だった。
ゲームにケーキに・・・馬鹿したり。
こんな事するのは初めてだったから、もっと続けばいいのにって思った。

「楽しかった?」

「うん、罰ゲーム何度も食らったけど、すごく楽しかった。」

「じゃあ、明日はそれ以上に楽しもう。」

「うん・・・////」

そうだ、明日は柊とデート。
楽しみ。
服装も髪型も考えないとだから早めに起きないと。
駅まで歩いている時、僕の携帯が鳴った。
兄さんからの電話だ。
今日は自由にしていいって約束だったのに。

「柊、ちょっとごめん。」

「あぁ。」

「もしもし?」

『綾斗?まだ帰らないの?』

「今から電車乗るところだよ。どうしたの?」

『・・・SNS、見たよ。』

その言葉を聞いて全身が凍りついたように固まってしまった。

「み、見たって・・・」

声が震えて上手く話せない。
柊もそれに気づいたのか不思議そうな顔をしていた。

『可愛いじゃん。・・・あんなの載せちゃ駄目でしょ?』

「ご、ごめんなさい・・・あれは罰ゲームで・・・」

『あっそ。する分は何も言わないけど、誰が見てるかわかんないんだよ?今回は許すけど、次はないよ?』

「はい・・・ごめんなさい。」

電話がプツっと切れ、プープーと音が流れる。

「あ、綾斗・・・今の電話・・・もしかして家族・・・」

「帰ろ!じゃないと遅くなる!」

話を避けようと柊の言葉を無視する。

「綾斗!」

だが、それも腕を捕まれ解いた出される。
話したくない。
柊に話したら兄さんは・・・

「・・・何も無いから。早く帰ろ。」

「綾斗・・・」

僕は柊の手を腕から解き駅に向かって歩いた。

「柊には関係ないって言ったでしょ?ほら、明日早いから帰ろ?」

「・・・うん。」
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