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植物図鑑【リヴァイ/進撃の巨人】

第17章 「増えた鍵」





『何であたしこんなところに。』






会社の帰り、かなり遅くまで
全館開いているのが売りの
郊外型スーパーに寄っていた。




リヴァイを引き止めたとき、
自転車を買いにきたスーパーだ。




一番安く買えるのは
リヴァイのときにも選んだ
一万円の自転車だ。




リヴァイとは色違いにして
防犯登録などの手続きを済ませ、
会計をする。




レシートと引換券を持って
店の裏へ行くと、店員が買った
自転車をもう下ろしてくれていた。




座席の高さを調節してもらい、
ライトを点けておっかなびっくり
サドルにまたがる。




タイト気味のスカートに
ヒールがある靴だったので、
最初はペダルを漕ぐのが恐かった。




もともと駅から近い部屋は、
自転車を使うと更に近くなった。




自転車置き場に
自転車を入れ、鍵を抜く。




購入のときに渡された
防犯登録書と保証書には
合い鍵が二つついている。






『どうしようかなぁ、これ。』






〝自転車買ってきたよ〟と
嬉しげに報告するのも気恥ずかしい。




玄関チャイムを
いつものリズムで鳴らし、




リヴァイが鍵を
開けてくれたところで
靴が脱ぎにくいふりをする。




リヴァイは特に
疑問を持った様子もなく






「ご苦労だったな」






と声を残して台所へ戻り、




さやかは自転車の鍵をドアに
貼ってあるキーラックにかけた。




合い鍵は靴箱の上、認め印などの
小物を入れてある小さな籠へ。




リヴァイの自転車の
合い鍵もここに入っている。


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