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植物図鑑【リヴァイ/進撃の巨人】

第16章 「春の野花 - タンポポ、イヌガラシ、スカシタゴボウ」





リヴァイが片膝をついて、
群生している青い花にカメラを向けた。




小さいものは
ピンボケしやすいのだろう、




慎重にピントを合わせている。




リヴァイがシャッターを
切るのを待ってから声をかけた。






『この花知ってるよ、
オオイヌノフグリでしょ』




「ほう...よく知ってるじゃねえか」




『外来種なんだよね?


もともと日本に自生してた
イヌノフグリは今は
少なくなってるんでしょ?』




「随分と詳しいじゃねえか。


だが、女はあんまり人前で
この名前言わない方がいい」




『え、何で?』




「.......」






首を傾げたさやかに
リヴァイは困ったように答えた。






『直訳だと〝犬の陰嚢(いんのう)〟だ』




「い?!」






思わずリピートして
しまいそうになり、




慌てて両手で口を押さえる。




顔があっという間に熱くなった。






「なっ......何で
そんな名前なのよっ!」




『ふぐりって言葉自体が
陰嚢の雅語的表現だ。


下ネタ的なネーミングだ。


植物は割とそう言うの多いいからな、
ヘクソカズラもそうだ。』






先日、部屋から一番遠い
フェンスに絡み始めた一本を
残して抜いてもらったつる草だ。


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