第19章 あなたらしい優しさ《おまけ》
ピロリロリーン
お登勢の携帯が鳴ると、お登勢は何やら写真を撮り、素早く携帯を操作している
「なにやってんだよ、ババア」
キャサリンと一緒に管を巻いていた銀時が口を開いた
「今日、未来にも声かけてたんだよ。そろそろ仕事が終わるってメールが来たから、あんたらの醜態撮ってメールしてやったのさ」
「ババアもマメだなぁ。…あ"、酒が足りねェなァ。ちょっくら、買い出し行ってくるわ」
「おい、銀時。酒ならまだ…」
銀時は羽織とマフラーを手に取り、さっさと玄関へ向かった
「ほんと、世話のやける奴だねえ、あいつは」
「全くだ。一体いつまでのんびり遠回りしているのやら」
お登勢の独り言に返事をしたのは、桂だった
「まあ、相手があの子だからねえ…」
「………?」
そんな二人の会話なんてつゆ知らず、銀時の足取りは少し早く、真っ直ぐ真選組屯所へ向かった
遠くの方に見えてきた姿に、はやる気持ちがバレないように…
あなたらしい優しさ -fin.-