第2章 再会
ドタドタドタ…
「漏れるアルー…」
神楽がトイレに起きる足音で、お互い我に返る
「やべっ。隠れろっ」
咄嗟に銀時は未来の腕を引き、机の下に隠れる
銀時に抱きしめられる形で密着する二人
息を詰める銀時と未来
バタンッ
トイレの扉が閉まる
「真っ暗な部屋で健全な男女が二人。怪しまれたら、うるせェーかならァ」
「そう言えば、昔もこんな事あったね」
未来は昔も松下村塾で同じような出来事があったことを思い出していた
「アレェ…なんか音がしたような…」
神楽がトイレから出てくると、居間に顔を出した
「うーん、定春のいびきアルか…」
スーッ パタン
引き戸を閉め、神楽は戻っていった
静まる部屋
息を詰めていた銀時と未来は、静かに息を吐いた
この状況にクスクスと笑ってしまう二人
気付くと思いのほか顔が近い
「…っ!」
お互い目を反らせず動けずにいたが、銀時はもう一度未来を抱きすくめた
「やっと…帰ってきたんだな」
今にも消えそうな声を絞り出した
「…うん。ただいま、銀ちゃん」
お互いの存在と温もりを確認し合うかのように、しばらくの間、お互いの背中に腕を回していた