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[おそ松さん]舞い降りた奇跡[カラ松][18禁有]

第1章 突然現れた女


「んーーー!今日もいい天気だあ!」

おそ松は窓を開けて、空を見上げた。雲ひとつない天気だ。

「わはー!やきう日和だ!」

十四松もはしゃいだ。

朝食を食べ、六つ子たちはそれぞれに行動し始める。

「一松兄さん、やきうしよ!」

「ああ…。待ってろ、準備してくる…。」

「あれ、カラ松兄さんもお出かけ?」

「ああ、トッティ。行ってくるぜ、ブラザー」

「うわー…。今日もそんな痛コーデなんだ…。」

「ノンノーン。パーフェクトコーデと言ってくれ、チョロまぁつ」

弟のチョロ松から白い目で見られながら、カラ松はあてもなく歩く。

「ふっ。今日もいかしてるぜ、俺!」

持っていた鏡を見ながら自賛する。

その時、視界の端に何か光るものが映った。

「何だ!?」

辺りを見回すが、光を発するものがない。

車のライトかと思ってみたが、今は真っ昼間だ。

もし、ライトをつけた車だったとしても、そこまで光らないだろう。

「スマホの反射か…?」

それならあり得る。誰かのスマホの画面に、太陽の光が反射したのだろう。

そう思うことにした。辺りには誰もいないのに。

誰かが通ったことも、なかったのに。

だが次の瞬間、カラ松は自分の目を疑った。

今まで誰もいなかったはずの自分の隣に、一人の女性が立っていたのだ。

そして何かに気付き、辺りを見回している。

「え…。君は…、一体…?」

声をかけると彼女は恐れとも戸惑いともつかない顔で、ゆっくりカラ松を見た。

カラ松の胸が高鳴る。妖精かと思うほどに、可愛い。長い黒髪も美しい。

「あ、あの…。」

「な、なんだ?フェアリー。」

「え…?フェアリー?いえ、あの、ここ、どこですか?」

カラ松は不思議に思いながらも、彼女にこの場所のことを教えた。

とたんにおろおろし始める彼女。両目に大粒の涙が溢れる。

「私…、私は…!どうしよう…!」

「お、落ち着け!ドンクラーイ!とりあえず、そこのベンチに座らないか?」

泣きじゃくる彼女を支えながら、ベンチに座らせた。

しばらく泣きじゃくる彼女にカラ松は、黙って側にいた。

ようやく落ち着いた彼女は顔を上げ、カラ松に告げる。

「私、行くところがないんです…。これからどうしたらいいのか…。」

「…どういうことなんだ?セイプリーズ」

「それは…」






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