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夢の続き【アイナナ】

第16章 大和夢3(新人女優) ※微裏


#4
「ヤマさん、台本合わせ、相手して」
寮のリビングで晩酌してたら、タマに声をかけられた。
「ん?新しいドラマ?」
「そう、ガックンが主役で、俺フラれる役」
「へえ…」
そう言い、ペラリと台本のページをめくる。

「…ヒロイン役、来夢さんだよ」
「……。ふーん」
「…ヤマさん気になる?」
「いや?」
真顔で答えた。
「キスシーンもあるんよ?気になんねーの?」
「ん?別に?」
「なーんだ、ヤマさんの彼女でラブラブだって、皆いってんけど、ちげーのか…」
「え!?は?!なんで知って…」
うなだれる大和。
「やー…ほんと勘弁して」
口元を手でおさえて、赤くなる。
「うおっ、やっぱマジか」
「ハイハイ、じゃあお兄さん八乙女の台詞言うから、始めるよ!」
「うーす!」

(はーメンバーに知らない間に、バレてたか…ていうか、また八乙女とキスシーンかよ!)

ーー
数日後

「はー、また八乙女と、恋人役やんだろ?」

台本を読み込んでたら、さっきまで晩酌してた大和さんが、後ろから抱き締めて、そう言った。
「う、うん、今ちょうどその台本覚えてるとこ…」
後ろからひょい、と台本を取り上げられた。
「お兄さん、その台本覚えちゃたから、練習相手になろっか」
「え…」
ぐいっ、と大和さんの両手が服に滑り込み、胸をホールドされ、ふにゃふにゃと揉まれる。
「な…大和さんっ!」
と、赤い顔で振り向くと、濃厚なキスがすかさず、降ってくる。
「んんんん!」
唇を離すと、
「…しょーじき、妬ける」
ふてくされた顔で、ポソリと呟いて、顎を私の肩にのせる。
「や、大和さんだって、キラキラな衣装でファンの女の子たちに、黄色い声援受けてて、私、妬けるんだけど」
「えっ、そーだったの?」
「…そりゃそうですよ」
「はは、じゃあ、おあいこだな」
「それより、台詞覚えるんで、台本かえして」
取り上げられた台本を、取り返そうとすると
「お兄さん、マジでこの台本覚えたから、ベッドでレクチャーしてやるよ」ニヤリと笑い、ベッドに手を引かれた。
「ちょ…大和さんっ、ホントに覚えないと、なんですってば!」
わあきゃあ言いながら、結局ベッドに潜り込む。


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