第23章 つなし夢(アイドル) ※裏
夢子ちゃんは、小柄で胸が大きく、顔も華やかで可愛い。
けれど、男性からセクハラやからかいが、中学生くらいから続いているらしい…。
同じ男として、当然俺は許せない。
話を聞いて憤った。
プラトニックなお付き合いが、3ヶ月ほど続いたある日。
俺は、仕事終わりの打ち上げで、貸し切りのレストランでみんなと楽しく食事していた。
調子にのって、酔っぱらい、夢子ちゃんからの着信 に気がつかなかったのだった……
夜遅く、帰宅する。
マンションの近くに佇む、女性。
「え…夢子ちゃん!?」
無言でかけより、抱きつかれる。
落ち込んだ様子に、いつかの記憶が蘇った。
(前にも、似たようなことあった…あの雨の日…)
一気に酔いが覚める。
まさか、と思い腕を掴み顔を覗きこむ。
「どうした!?」
「知らない男に胸を掴まれた…」
ショックだった。
守るなんて、宣言して何も助けられなかった。
ぎゅっ、と抱きしめた。
部屋に入ると、夢子ちゃんはまた、抱いて欲しい、と言った。
優しく抱きしめて、今回は、わかったと答える。