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愛玩彼女

第7章 崩れた関係性


「こんなんでも、感じんの」
「ん、んんぅ」


「………へぇ」


「!!……ひゃぁぅんっ」


ガクガクと震える足をタイルに付けているだけで自分を誉めてあげたいくらいなのに。
斗真はさらに、追い打ちをかける。
意地悪に笑って見せた後、彼はシャワーヘッドをそこへと伸ばし、水圧を強くしたまま敏感になりすぎて痛いくらいのその突起へと、凶器を流したのだ。



「……っ、め、駄目っ、だめぇーーっ」


先ほど何度もイかされた身体は。
簡単に熱を放出しようと体温を上げていく。
制御など、はなから出来るわけないくらいに。
急激に。



「まぁ、こんくらいかな」


「は…っ、はっ、はっ」


シャワーヘッドを収納し、斗真の指先が離れた頃。
すでに身体はくたりと脱力し。
指先ひとつ、動かせない。




「透の痕跡は、消したから」

「なん、で」


今までそんなこと、しなかったじゃん。



「俺が嫌だから」
「ぇ」
「俺以外の形に馴染むの、ムカつく」
「………っ」
「この、傷痕も」

「ふぁっ」


前に透に噛みつかれた、右肩。
痕をなぞるように、指先がふれれば。
合わせてビクン、と反応する身体。


「全部、俺のものにしてぇ」
「な、にいって」
「嫌なもんは、嫌なんだよ」
「……と、ま?」
「勿体ねぇなぁ」
「?」
「なんでお前、俺『たち』のものなんだよ」
「……っ」
「……っか、俺のもんでいーじゃん、もう」
「なに…っ」


!!



今、挿入、って……っ


「ほら、透と俺、どっちがいィ?」


「そんな、わかんな……っ」
「なら、わかるまでしてやるよ」


「なに……っ、……っま、とー、まぁ」


「胸焼けしそうなくらい、甘ったるく名前呼ぶくせに。なんで『斗真』、って、即答しねんだよ……ッッ」

「ふぁっ、あんっ、あ、あっ、やぁぁっ」

「來」

「……っ」


「      」



最後の斗真の声は。
途切れた意識と共に現れた闇によって遮られ。
聞くことは、出来なかった。


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