第3章 Chapter 3
抵抗しようとするとグッとバットに力を込められた
もしかして脅してる?私、脅されてる?
お前がYesと言わないのなら殴るぞ的な?
「分かったのなら行くぞ、だいぶ時間を無駄にした」
有無を言わせない…!最低だ…
結局自分が折れることになってバッターと行動を共にすることになった
バッターは無理矢理私の手を自分の手と絡ませて歩いた
多分私が逃げ出さないようにっていう魂胆なのだろう
いつからだろうか
目の前に年老いた猫が一匹こちらを見ていた
「ゾーン0にはどんな生命も存在しているはずがない
ゆえに君は私の空想が生み出した、単なる虚構に過ぎないはずだ
そうに違いあるまい」
チェシャ猫のようなニヤニヤ笑いを浮かべこちらに話しかけてきた
もしかして、いや…もしかしなくても綺麗な白の毛で包まれたこの猫は様々な場所でヒントを教えてくれるジャッジだ
「そうであろうと名乗ることはしておこう
私の名はジャッジという
親愛なる君の名に好奇の念が湧いて仕方がないな、曖昧模糊たる対談者どの」
「俺はバッター
神聖な任務を任されている」
ジャッジは呆れたようにバッターを見て、次に私に顔を向けた
「それは重畳
しかしながら君にかけた言葉ではないのだ、操り人形よ
話し掛けたのは人形の操り手
君の名はなんというのだね、人形師どの?」
「私の名前は」
「彼女の名はプレイヤー」
今!私が名前言おうとしてたのに!
私のセリフを奪おうがお構いなしに淡々と話を進める
「プレイヤー…と言ったかな?君はこの世界に存在する者じゃない気配がするのだが何者なのかね?
答えなくて結構、大変興味深いが君の顔が顰蹙しているのでね」
ジャッジは息継ぎをせず長々とセリフを吐いた
面白い玩具をみつけたかのような顔で
「君たち2人が我がまなこの中の存在しえぬ幻影であったとしても、
私もまたこの邂逅を喜ばしく思っていると言わせて頂くよ、親愛なるプレイヤー」
バッターはそんなジャッジを見て肩をすくめた
「俺たちにはどうしてもお前の助けが必要なんだ」