第18章 Chapter 17
「言っただろ?帰したくないって
ほんと…ほんと羨ましいよバッターはさ
オレの知らないプレイヤーの顔をいくつも見てきたんだから
どんなに微笑みを向けてほしかったか…知らないだろ?」
狂ったようにガリガリと頭を引っ掻くザッカリーにドン引きし、急いで壁から離れようとした
それに気が付いたザッカリーは逃がさないと言わんばかりに腕を掴んできた
「失礼だな…何もそんなに怯えるこったないだろ?」
なあプレイヤー、と嬉しそうに話しかけてくる
頭がくらくらするし早くどこかへ行ってくれないかとしか頭に思い浮かばない
「…バッターがプレイヤーを引きずり込んだ時チャンスだとオレは思った
ああ、途中までうまくいってたよ!
まさかバッターにバレるとは思っていなかったせいで全てがパーになっちゃったが」
声すら気持ち悪く感じて、この空間が辛くて嗚咽した
「アンタはオレに嫌悪の目しか向けなくなった
もっと早くにバッターを始末するべきだったよ
油断しちゃいけないもんだなプレイヤー」
突然顔に衝撃が走った
気が付いたころには顔をザッカリーの手によって押さえられていた
手によって目に何も映らない
「な、なに...やだ...」
怯えるプレイヤーに優しく声をかける
その声すら恐怖しか感じないことを知らないで
「安心しなさいな、ちょっと記憶イジるだけだから」
「やめてよ……離して!」
「あんまり暴れないでくれないか愛しい友よ
クイーン達がこっちにくる前に終わらせたいんだ」
吐き気を覚える声が落ち着く声へと変わる
記憶が…私の全てが変えられていく感覚
悲しい…嫌だ…やめて.......
「ぐァッ!?」
鈍い音と共に忌々しい手が外れた
何が起きたのか分からないけど自分が無事だということは分かる
心臓がうるさく鳴いていた