第13章 Chapter 12
「ま、待ってくれ!」
ジャッジはヤフェトにしがみついた
顔を真っ青にして必死に訴えている
「諦めが悪いぞ」
ヤフェトはジャッジを容赦なく吹き飛ばした
だが流石の猫といったところか、見事な着地で体制を整えた
二匹の猫を交互に見てバッターは一言
「茶番は終わりか?」
無神経とも言えるその一言にジャッジが殺気を飛ばした
一瞬としてこの場は冷たく鋭いものへと変わった
「今、なんと言ったのだ浄化者
茶番だと?お前には茶番に見えたのか?薄情にも程があるぞバッター!
人形だから何を言っても許されると思ったのか?」
今までの喋り方を覆すような勢いでジャッジは怒鳴った
だがその言葉を無視してバッターはプレイヤーに話しかける
「離れてろ」
「え?え、え?」
いきなり話しかけられて戸惑うプレイヤーにもう一度「離れてろ」と言った
「な、なんで?」
訳が分からなくて呆然としているとアドオンに突き飛ばされた
強い衝撃に顔を歪める
口の中が切れたのか血の味がする
何が起きたのか分からなくて皆が居る方向へ向いた
そこにはバッターとアドオン以外存在しなく、真っ赤な海が広がっていた
鼻にはツンとするような生々しい臭いが入ってきて喉から熱いナニかが込み上げてきた
「ウッ…」
ヤフェトとジャッジが居ない
まさかこの血は…
嫌な想像をして体がサーっと冷えていくのが感じる
ふと自分に影が掛かった
いつの間にか目の前にバッターが立っていたようだ
彼から漂う濃い血の臭いに口から胃液が出てきた
涙と共に絶望をヒシヒシと感じた
「大丈夫か」
自分に向かって伸びてきた手に思わず振り払う
しかし懲りずに伸びてくる手に対処しきれなくなり自分に触れることを許してしまった
大きな手が私の顔を包んだ
その時、何か違和感を感じて弾けるように相手の顔を見た
目の前に居たのは白くて大きな…………
「あ…」
そして私は気を失った