第13章 Chapter 12
やはり自分がこの世界に存在してしまったことでおかしくなってしまったのか
まさかの発言に動揺が隠せない
バッターは不思議そうにプレイヤーを見ているしヤフェトは飽きたのか つまらない という表情をしていた
「その行動はとても可愛らしいが後にしてくれないか」
「か、かわっ!?」
あの堅物の口から可愛いなんて言葉が出るのは完全に異常としか思えない
ゲームのバッターと性格が違いすぎる!と、慌てて側から離れた
「取り込み中すまないが私から言わせてもらいたいことがある」
ヤフェトは痺れを切らしたのか喋り始めた
「貴様のような狂気に身を委ねた者が他の者を襲う危険性があるとすれば消さなければならない
返事次第だ、返事次第で貴様の魂は今ここで消える」
バッターは答えなかった
答えない代わりにヤフェトにバットをふりかぶったのを見て華麗な動きで避けるとハァとため息をついた
「…賢明な判断ではないな」
そう言うとヤフェトは再び襲いかかった…時だった
奥から見覚えのある白くて年老いた猫がこちらに向かってきた
ヤフェトの前に立ち、すがるように声を出した
「ヴァレリー…私の大切な弟よ…」
「なんだ貴様は?邪魔をするな」
ヤフェトはうざそうにジャッジを退かす
その行動に負けじとジャッジは目の前に移動した
「私の言葉が聞こえなかったのか?邪魔をするなと言ったのだよ」
ジャッジは悲しそうに顔を歪めて必死に訴えた
「ヴァレリー…私が分からないのか?目を覚ましてくれないか……」
震える声で訴えたが目の前の弟は機嫌が悪くなるばかりであった
イライラが頂点に達したのかヤフェトは大声で怒鳴り散らす
「私はヴァレリーではない!
我こそは火の鳥ヤフェト、ゾーン2を守護する者!」
「愛しい弟よ、もう誇大妄想に偏執するのはやめてくれ!」
「弟だと?さっきから……ああ、この猫のことか
そうか…ヴァレリーというのか
恨むんじゃないぞ、私が彼の体を乗っ取った」
ジャッジは突然の宣告に目を見開きピシリと固まった
「では…私のヴァレリーは………」
「私が体から出るときこの体は死ぬ運命だ」
諦める以外にどうすることもできんのだ老いた猫よ
そう言ってヤフェトは固まっているジャッジを退かした