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【FHQ】勇者の物語

第13章 再会


シェルターに戻った俺は、与えられた自分の部屋の隅で蹲った。

「なんかあったの?」

フタクチさんが廊下でアオネさんと話す声が聞こえる。

「なんだそんなことか。メンタル弱いなー」

フタクチさんに言われなくてもわかってるよ!

「入るぞー」

部屋に入って来たのは、フタクチさんでもアオネさんでもなく、カマサキさん。モニワさんの同僚で、モニワさんにカマチと呼ばれている。

俺は黙って蹲っていたが、カマサキさんはお構いなし。

「親友の変わり果てた姿は、やっぱツレェよな」

もうみんなに広まってるのか。別に隠すつもりはなかったけど。

「イズミ ユキタカって言ったか、そいつ」

俺は黙って頷いた。名前はアオネさんが教えたのかな。

「もしかしたら知り合いかもしれねえ」

俺はガバッと顔を上げて、カマサキさんの顔を凝視した。
知り合いって言った? この人、知り合いって言った!?

「おい、そんな顔で見るな。知り合いつっても、仕事柄ちょいちょい顔を合わせるくらいだ」

カマサキさんは気まずそうに頭を掻いて言う。

「そいつの住んでる場所、知ってるぞ」

俺はとうとう立ち上がった。

「教えてください!」
「まあ落ち着け。働く子供が帰れる時間は午前0時だ。それまで待て」



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