• テキストサイズ

また、恋してくれますか。

第1章 〜幸せだった?〜


しかし、御殿に戻ると家臣達が血相を
変えて家康を迎えた。

『殿、大変でございます。信康様の
ご容体が急に悪化し!早く、早く、診て
さし上げて下さい。』焦る家臣達。

『・・・っ!!』

血の気の引く思いで信康の
部屋へと走り出した。

部屋の襖を勢いよく開けると
桜奈が青ざめた顔で
家康をみた。

『家康様、半刻程前から、今まで以上に
熱が上がりだして、息が苦しそうなのです。

熱冷ましのお薬も効かず、熱が全く
下がらないのです。早く信康を診て
やって下さい。お願いします』
涙を浮かべ懇願する桜奈。

『信康!!』と、駆け寄り
診察を始めた家康だったが
信康は、既に肺炎を併発していた。
信康の胸の音を聞いて家康には
すぐに分かった。

朦朧とし汗びっしょりで
『ハッー、ハッー』と苦しげな
呼吸の信康。

このまま、熱が下がらなければ
命取りになる、家康の心は
底知れぬ不安に覆われていく。
/ 978ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp