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また、恋してくれますか。

第18章 〜輪廻〜


バイトを終え、帰宅した桜奈を千里が
出迎えた。

『ただいまー』
『あっ、お帰り桜奈。今日はね
夕飯の時にパパの講義があるわよ』と
苦笑いする千里。

『えっ?何で?』と尋ねる桜奈に
『家康君が、ワームホールについて
興味があるってパパに言ったらしいの。
パパ、るんるんで仕事行ったから
今日は早く帰るって。』

『アハハ・・・でも、久々にパパの話を
聞けるのは楽しいかも。私も嫌いじゃないよ!
ママは、聞き飽きてるかもだけど』とクスッと
する桜奈。

『ええ、耳にタコってやつだけど、研究内容の
話をしている時のパパは好きよ。少年みたいに
キラキラした目で話すもの。ただね、長いのよ話。』
そう言うと、呆れ顔でため息をついた。

『まぁまぁ、そんなこと言わずに
講義をちゃんと受けてあげようよ!』
と千里の肩を後ろから押しながら
キッチンに行こうとすると
玄関のドアが開き
『ただいま戻りました』と家康が帰ってきた。

『家康さんお帰りなさい』
『家康君お帰りなさい』と
出迎えられた家康は、二人で玄関先で
何をしていたのと言う顔で
『ただいま・・・』と答えた。

家康は、小脇に大きめの封筒を抱えていて
何だろうと気になった桜奈。

しかし、千里に夕食の手伝いを頼まれて
よく見えないまま、着替えに部屋に戻った。

家康も後を追うように自室にもどり
着替えると、机の上に封筒の中身を
広げ、書類に目を通す。

書類には、賃貸借契約一般条項とあり
文字がびっしりと書き連ねられた物が
数枚はある。

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