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また、恋してくれますか。

第13章 〜真実〜


『でしょ!もう怒ってなくて
気にもしてないなら、許すって意味で
徳永さんを誘ってみなよ。
でないと、徳永さんは桜奈を傷つけた
って気持ちをずっとどっかに持って
あと、残りの日々過ごすことになるよ。

それは、桜奈にとっても良くないよ。

人生で初めての恋だよ!告白しなくたって
苦くて辛い思い出の初恋だったじゃ
嫌じゃない?これから先の人生の中で
今を振り返った時、淡くて切ないくらいの
方が思い出としては、良くない?

それに、これが最後の恋じゃない。
また、誰かをちゃんと好きになる為にも
側にいられる時間を大事に過ごした
方がいいと思う。徳永さんを好きになった
ことを後悔しない事が、1番大事だと思う』
と、詩織は、真剣な眼差しで語った。

(好きになったこと、後悔してるのかな私)
『最後の恋じゃないかもしれないけど
片想いは、もうやだな・・しぃちゃんは
凄いよね。そんな長く想ってるなんてさ』

『そりゃ、エア彼だもの!妄想内なら
どうとでもなるわよ!』と、ふふんと
得意げな顔する詩織だったが

『前にも言ったけど、私は桜奈が
羨ましいよ・・・まぁ、しんどそうでは
あるけどさ・・・それでも一緒に出かけたり
話できたり、ご飯食べたり・・・ハプニングが
あったり、喧嘩したりさ・・
例え片想いでも、好きな人の近くに
居られるって羨ましいよ・・・』
(あー、私も会ってみたいなー)
夕闇が色濃くなった空を見上げる詩織。

『しぃちゃん・・・』そう言ったまま
何と答えればいいか分からない桜奈は
ただ切ない顔で詩織を見つめた。

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