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また、恋してくれますか。

第13章 〜真実〜


桜奈に嫌味を言った罪悪感と
小夏に最低となじられて、相当なダメージを
受けていた家康は、小夏には内緒にしていた
一緒に出かける話も口が滑ってしまった。

さっきの蔑むような視線からは一点
笑ってない目でニコニコする小夏。

『ん?出かける?一緒に?
なーんの話かな?』

しまった!!と言う顔で
視線を逸らし、『何でもないよ』と
話を終わらそうとしたが

『ん?もう一回聞くね?
それは、何の話かなー、婚約者には
話せない密会の話かな?』
と、家康に顔を近づけてくる小夏。

『はっー、わかった、言うよ!
いや、なんか、俺うたた寝しながら
なんか酷いこと言ったみたいでさ・・・
(ここは、したじゃなく、言ったに
しておこう)
寝てたから、覚えてないんだけど
起きたら、すげぇショックな顔して
泣いててさ・・・それで、そのままだと
下宿してる間、口聞いてもらえないんじゃ
ないかってくらい怒ってたから、お詫びに
って、ケーキで釣って、明日、それに行く
予定だったんだけど・・・』

小夏の尋問から逃れられない家康は
白状した。

『はっー、そんな約束してるのに
また、感じ悪いことを言い放って
きたわけですか!』と呆れ顔の小夏。

返す言葉もない家康は、落ち込んでいた。

『ほんと、好きなんだねー、彼女のこと・・』
羨ましそうな視線で家康を見つめる小夏。

『いや、だから、そう言うんじゃないから!』
と、全力で否定する家康。

『はいはい、そうでした!
とにかく帰ったらちゃんと謝った方が
言いと思うよ。あんまり、素直じゃないと
私みたいに後悔するから・・・
素直じゃないのは、血筋なのかしらね?
どんなに言い訳しようが、誤魔化そうが
自分の気持ちに嘘はつけないし・・
いいや、ちがうか。
自分の気持ちに嘘ついたり、誤魔化そうと
するから苦しくなるんだろうね。人って。』
と、諭すように小夏はいった。

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