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また、恋してくれますか。

第13章 〜真実〜


虚な瞳で、桜奈の席とは
反対方向に向き、窓の外を眺める家康。

(ああ、もう、明日のケーキバイキング
どうしよう・・・あんな嫌味、言うんじゃ
なかったな。!
どんな顔して会えばいいんだ?
しかも、あんな顔させるつもり
なかったのに・・・)
『はっー』と頭を抱える家康。

『関係ないって言う割に、そんなあからさまに
落ち込むのもどうかと思うよ。』と
呆れ顔の小夏。

『あっ、ごめん・・・ちょっと
考え事してただけ』と八方塞がりな
気分の家康は、疲れた顔を見せた。

『考えごとね・・・』
(そんな、お通夜みたいな顔して
どうせ、彼女のことだろうけど・・・
ん?まって、さっき告白場面に出くわしたとか
言ってたのに、確か話しかけてたよね?)

『ちょっと、気になったんだけど
聞いていい?揶揄でも冷やかしでもないから
誤解しないで聞いて。さっき、告白場面に
出くわしたとか言ってたけど、彼女になんか
話かけてたよね?普通なら、いくら気になっても
人が告ってたら、スルーして
知らないフリしない?』
純粋に疑問を感じて尋ねる小夏に

《ギクッ!!》

(はっー、まさに今、そのことで
モヤモヤしてるってのに、なんでこう
鋭いかねーこの人は)
見透かされてると感じる家康。

家康の態度に、天邪鬼の悪態を
ついてきたのではないかと
勘ぐる小夏。
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