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また、恋してくれますか。

第11章 〜別れ〜


それから、急に真面目な顔して小夏は
続けた。
『ねぇ、家康。今日ずっと上の空だったよね?
何か気になってることあるの?あるなら
小夏お姉さんが相談に乗るよ?』

『別に、何もないけど。』と、見透かされ
無いように、平静を装う家康。

(今日、面接だって出かけたけど
もう、終わった頃か・・・)
運ばれてきたコーヒーを飲み誤魔化し
ながら、考えていた。

『ふーん』頬杖をつき、見透かすように
じっーっと家康を観察する小夏の視線に
内心焦りながら、まだポーカーフェイスを
装う家康。

だんだん、その視線に耐えきれず
『だから、何?』と小夏に言った。

『私、みちゃったんだよねー、家康の
浮気現場!』とニッコリする小夏。

これに驚き、一口すすったコーヒーが
気管にはいり、『ゲホッ、ゲボッ』

『あらあら、すんごい動揺させちゃった?
ごめんねー』と、わざとらしく謝り
ニヤッとする小夏。

(クッソ、この含み笑いが出ると
ホント、めんどくさいんだよな小夏は。
あの人とそっくりなんだよ・・・)
『何?浮気って。身に覚え全然ないけど』
と、ムスッとして答える家康。

『まぁ、浮気って、定義難しいじゃない?
身体の関係持ったら世間で言う浮気だけど
私は、身体の関係なくても、奥さんや
恋人以外の人を本気で好きになっても
それは、浮気だと思うんだよねー』
じわじわと、家康の中の秘めた想いの核心へ
詰めよる小夏。

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