第2章 シャボンディ
「よっ…と。」
島に降り立った赤髪の女。
髪はボブ、頭にはキャスケットをかぶっている。
「目立っちゃうよ。」
「いいのいいの。」
ライが指摘する。
彼女の格好は黄色のチューブトップに独特のユルさがあるワイン色のユーデュロイパンツ。
加えて赤髪だ。目立たないわけが無い。
ライとジャンを後ろにつけ、島の散策に出かけた。
「今集まってるのは億越え11人の賞金首だって。も入れたら12人…一波乱起きそうだよ。」
「それに今日はオークション。さっきついたらしい"麦わら"が厄介だな。」
"オークションに人魚が出る"
さっきから島はその話題でいっぱいだ。
しかも、"麦わら"が関わっていると言うオマケつき。
「そんなの関係ないでしょ?」
「だと思った。だけどね…」
ライがもったいぶるように言葉を繋げた。
「アイツもいるよ。」
「…何処にいる?」
「この辺りにそれっぽいのがいるはずなんだけど…」
「おい、あれじゃねェか?」
ジャンが指差す方には目立つ服をきた男、つなぎ姿の男達に…シロクマ。
「行って来る。」
スタスタと敵の方へ歩み寄る船長。
さっきとは違い刺々しい雰囲気、言葉を使っている。
特に理由は無い。ただ、気に入らない男がいるだけ。
「一気に機嫌悪くなったね。」
「あぁ、二重人格かっての…」
「間違ってはいないと思うよ。まぁ、合ってもないけど。」