第8章 溺愛執事の事情
「ぅ……っ、ふ、……っぁあ、んぅ」
部屋に木霊するは。
彼女の淫らに乱れる甘い声、吐息。
水音を奏でる、卑猥な音。
「も、やぁ…っ」
大きく開かせた両足の間へと顔を埋め、しとどに溢れこぼれ落ちる甘い蜜をすすること、数分。
びくびくと彼女のからだが、痙攣した。
「はい、せ、はいせぇ……っ」
蜜を絡めながら、充血する甘い突起へと舌を伸ばせば。
簡単に登り詰める体。
脱力した体からは、さらにトロリと甘い蜜がシーツにシミを作っていく。
本日何度目かもわからない絶頂を繰り返しても。
皇の体の熱は引かなくて。
それどころか。
登り詰めた分だけ、体の熱は増している気さえする。
「皇」
「ふ、……ぇ?」
焦点さえも合わないくらいに、その表情は酷く困憊していて。
だけど俺を見て、確かに儚く微笑むのだ。
「辛い?」
「……っく、なぃ」