• テキストサイズ

正義の光が悪を絶つ!【ワンパンマン】

第2章 episode1



ヒーローは何時要請があるか解らない。テレビの収録や取材でない限り、企画の打ち合わせは質素な会議室で簡単に迅速的に、である。

「で、ですから次回の月刊ヒーローマガジンの表紙をぜひメルヘンプリ「メリィと呼んでください」失礼しました、メリィ様に期待の新人という名目で水着グラビアの表紙を…」

雑誌の編集者と名乗る者は汗で溶けだしてしまうのではないかと言わんばかりの滝汗をかきながら、企画書に目を泳がせ顔を上げる事ができない。
正面に座った美形の男が怪人をみるような目でにらみつけているからである。

「なぜ彼女が?理解出来ないな。
 彼女が僕のパートナーとしてドラマに出たり…新曲でコラボをしたり、
 ヒーロー活動をする、そういった事は意味があると思いますが…
 彼女が肌を晒すという事にどういったヒーローの利益が?」
「そ、それはもちろん売り上げが伸びまして…その、ヒーロー協会の運営費にも…ええと」

アマイマスクの発言はどうにも見て明らかな贔屓目と我儘のようにも思えるし、
メリィも少し恥ずかしいがそのぐらいならと思っていた程度の仕事であるが、
今にも睨み殺さぬばかりの迫力に編集者はかわいそうになるほど縮こまっている。

「せ、先輩、私は別に」
「メリィ君、僕は僕のパートナーである君が自分を安売りすることを望んではいないよ。
 僕の価値も下がってしまうからね」
「す、すいません」

/ 15ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp