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【進撃の巨人/リヴァイ】心の氷が溶けるまで。

第12章 初陣・2




リヴァイが嫌な予感がしたのは、実は今朝からだった。
それは地下街で過ごしたうちに自然と身に着けた勘の様なもの。

そしてそれは、未だ外れたことはない。


出発する前に、とエルヴィンへ内密にそのことを話す。
エルヴィンの勘、というか考えをリヴァイが信じているように、
リヴァイの勘を信じているエルヴィンは、やはりそう思うか、
と漏らした。


「どういうことだ?」

「私も嫌な感じがしてな。…一応対策はしているが」

「あぁ。何も起こらなきゃいいが」


そう口にした本人も、エルヴィンも何かあるのはほぼ確信していたが、
何もなければいいと思うのは本心だ。


しかし出発してから嫌な感じはさらに増す。
そしてそれを肯定するように各方面から信煙弾が上がったのが見えた。

進路を変えることも出来ず、ただ進むことしかできない。
リヴァイが今動けないのは仕方ないとはわかっていても、
悔しさは消えない。


「至急伝達を!右翼側の初列の一部が壊滅しました!
被害はもっと広がっていると考えられます!」


―右翼側にはティアナがいる。


「ペトラ、今の聞いたな。知らせてこい」

「了解です!」

「エルド、俺は一旦ここから離れる。その間はお前が指示を出せ」

「承知しました」

「頼んだぞ」


エルドの返事を聞くや否やすぐさま進路を変える。
初列が壊滅する量の巨人がいて、いくらティアナでも
危ういだろう。


―間に合ってくれ。


リヴァイはただその一心で駆けていった。

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